リウマチの原因を知りましょう
2017.09.20 この記事は約1015秒で読めます。

リウマチは、古代ギリシャの時代から人類を苦しめてきた病気です。
現代でも世界中の多くの人々が悩んでいるリウマチは不治の病とされてきましたが、最近になって画期的な薬剤が登場し、治療方法も大きく進歩しました。
腫れや痛みをなくし、関節の破壊も抑制し、支障なく日常生活をおくれる状態である「寛解」を治療目標にした治療方法も開発されています。
そして早期に発見し早期から治療を始めれば「完治」も夢ではないといわれています。

ただリウマチは初期に発見することが困難といわれています。リウマチに不安がある時は、専門医を訪ね、早期発見、早期治療を心がけましょう。
そのために、リウマチの原因は何なのか、どのような病気なのか、どんな治療方法があるのかをしっかりと理解しましょう。

なお、リウマチについては下記サイトを参考にさせていただきました。
リウマチ – 鎮痛剤・消炎剤@通販

リウマチの症状について

気分がすぐれない女性

関節リウマチは、関節が炎症を起こし軟骨や骨が破壊され機能が損なわれ、そのままにしておくと変形してしまう病気で、通常リウマチ性疾患や、単にリウマチと呼ばれます。

リウマチの初期症状は、「何となく気分がすぐれない」「身体がだるい」「微熱がつづく」「食欲がない」「体重が減少した」「貧血気味」といったもので、仕事の疲れによるストレスの症状や風邪など他の病気の症状と思ってしまい、ほとんど見過ごされ病気に気付くことはまれです。

また少し病状がすすんでくると、特有の初期症状である「こわばり」が出てくるようになります。
朝起きてから30分から1時間くらい関節がこわばる症状です。重いかばんなどを持った後はしばらく掌が開きにくくなりますが、それと同じような感覚です。
ボタンをかけにくい、ハサミが使いにくい、ドアノブが握れないなど何でもない日常の動作が、こわばってうまくできなくなると要注意です。
またこのこわばりは、朝起きてすぐに起きる症状で、昼や夜には収まってくるのも特徴です。

「こわばり」とともに「腫れ」が出てきます。病状が進行すれば全身の関節に症状が現れますが、気づきやすいのは手指の第2・3関節(爪のほから数えて)、手首、足趾(あしゆび)です。
熱を帯び赤く腫れて、触るとゴムのような弾力を感じます。

しばしば見落とされがちなのが足趾の付け根の関節の腫れです。ここが腫れると、朝起きて歩き出すとき足の裏にまるで砂利の上を歩くような不快な痛みを感じます。
そのまま放置しておくと足趾の付根の関節が脱臼、変形してしまい、歩くことにも大きな障害が出てきますので注意しましょう。
こうした腫れは、小さな関節からやがては足首、ひざ、肩、股関節など大きな関節にも広がっていきます。

リウマチの症状の特徴は痛み

リウマチは「痛み」を伴う病気です。初期にはじっとしている時にも軽い痛みを感じますが、日常生活にはそれほど支障はないのでそのまま放置されがちです。
次第に腫れをおさえると痛み(圧痛)を感じたり、動かすと痛み(運動痛)を感じるようになります。
さらに病状がすすむとじっとしていても痛み(自発痛)を感じるようになります。

こうした痛みは関節の内側をおおっている滑膜におきる炎症によるものですが、病状が進んでくると軟骨や骨の破壊がもたらす炎症性でない痛みも出てきます。
破壊された骨の周囲の筋肉の血流が悪くなることからくる痛み(阻血性疼痛)、骨が弱くなっておきる痛み(機械的疼痛)、腫れが周囲の神経を圧迫することからくるしびれや痛み(絞扼性神経障害)なども重なり、徐々に耐え難いような痛みが出てくるようになります。

さらに病状が進むと、関節が破壊され変形してきます。
「尺側偏位」「ボタン穴変形」「スワンネック変形」「Z型変形」「ムチランス変形」といわれる手の指の変形は、ひと目でリウマチとわかる独特な形をしています。
また足趾も変形しやすく「外反母趾」「槌指」「重複指」といわれる形へ変形が見られます。

症状によって滑液が大量に分泌され関節水腫になり、ひざが腫れてしまいます。
骨が破壊されると動かしたとき激しい痛みを生じたり、以下のような変形することがあります。そうすると歩行が困難になってしまいます。

  • 「内反膝」(両ひざが外側に変形、O脚と呼ばれる)
  • 「外反膝」(両ひざが内側に変形、X脚と呼ばれる)
  • 「波形ひざ」(両ひざが左右どちらかをむいてしまう)

股関節の破壊が始まると、進行が速く強い痛みがあり、ステロイド薬の副作用や血管炎によって大腿骨頭壊死が起こることもあります。
肩やひじも、骨の破壊がすすむと腕が上がらなくなったり、ひじが曲がらなくなったりすることがあります。

頸椎(首の骨)は7個の骨があり、上から1番目と2番目に炎症が起きやすく、その部分の骨がずれたり亜脱臼を起こすと後頭部に痛みを感じるようになります。
進行すると神経が圧迫されてしびれや脱力感を感じ、日常生活に支障をきたすようになります。

リウマチは女性がかかりやすい

驚く女性

日本でリウマチにかかっている人は約70万人といわれ、年々増加する傾向にあります。
発症する年齢は40代がピークで次いで50代、30代が多くなっています。男女比では、男性1に対して女性4で女性の方がかかりやすい病気のようです。

リウマチが起きる原因は何でしょうか。発症には身体の免疫の仕組みが関係していると考えられています。
免疫はウイルスや細菌などの外敵から自分を守る仕組みです。
たとえばインフルエンザのウイルスが身体に入ってくると、高熱が出て関節が痛くなったりのどが腫れて咳が出たりしますが、こうした症状は身体がインフルエンザウイルスと闘っている現れです。

インフルエンザウイルスのように身体の外から侵入してくる外敵を「抗原」、それを攻撃して排除しようとする物質を「抗体」といい、抗体は「白血球」からつくられます。
抗体は外敵を見つけると害を及ぼす異物(抗原)と判断し、排除するために闘います。これが私たちを感染症から身体を守ってくれる正常な免疫の仕組みです。

ところが原因がまだ明らかになっていませんが、何かがきっかけになって、自分の身体をつくっている細胞や組織を外敵とみなし、それを攻撃したり攻撃のための抗体を作り出すことがあるのです。
こうした免疫の異常を「自己免疫疾患」といいます。リウマチは、身体の免疫システムが異常を起こし滑膜のタンパク質を敵と誤認して攻撃することで引き起こされる病気です。

炎症を引き起こしている滑膜からサイトカイン(インターロイキン1、インターロイキン6、TNF-α)という物質が多量に分泌されています。
このサイトカインは本来免疫反応を促進する役割を持っているのですが、リウマチにおいては滑膜の炎症を促し病状を悪化させる作用をしています。

女性に多い理由はまだ解明されていない

なぜ女性に多いのかの原因はまだ明らかにはなっていませんが、女性ホルモンが関係しているのではないかと考えられています。
女性ホルモンには直接リウマチを引き起こす働きはありません。
ただし女性ホルモンには、抗体の働きを活発にしたり外敵を攻撃し排除しようとする免疫反応を促す物質(サイトカインなど)を活性化する働きがあると考えられています。
とくに卵胞ホルモン(エストロゲン)と乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)にその働きが強いと考えられています。

また女性の持つ妊娠・出産という特有の機能も免疫の働きに影響を与えています。たとえば妊娠した女性は免疫力を抑制します。
男性の精子や胎児の細胞は女性の身体にとっては一種の異物ですが、これを攻撃や排除しないように免疫を抑制するのです。
出産後には免疫抑制は解除されますが、急激な変化から免疫のバランスが乱れ、そのため自己免疫疾患を引き起こしやすいと考えられています。

リウマチの症状は関節だけではなく、それ以外にも見られます。つぎのような疾患があります。

皮下結節(リウマイド結節)
ひじやひざ、アキレス腱、後頭部にできるコブのようなしこりです。痛みなどの症状はありません。
血管の炎症(リウマイド血管炎)
まれに血管に強い炎症を引き起こすタイプのリウマチがあります。 血管の炎症によって内臓へ酸素や栄養分の供給がスムーズに行えなくなり、様々な臓器疾患をひき起こします。 発熱や肺炎、胃炎、心筋炎、胸膜炎、皮膚潰瘍などを起こす場合があります。
だるさ・倦怠感
全身がだるく発熱や食欲不振、体重の低下などが起こります。
貧血
リウマチは炎症が長期間続く病気です。 そのため鉄分が不足して貧血を合併しやすくなります。
肺の炎症
肺にも炎症が起きることがあり呼吸困難や息切れなどの症状がでてきます。 「リウマチ肺」や「間質性肺炎」を併発すると空咳が目立ってきます。
目の炎症
白目に炎症が起こると充血しやすくなります。 比較的浅い位置に起きる炎症を「上強膜炎」、深い位置に起きる炎症を「胸膜炎」といいます。

ストレスや過労が原因にもなりえます

過労な人

リウマチを発症させ、また症状を悪化させる原因として、ストレスと過労が指摘されています。
発症の原因や仕組みはまだ明らかになっていませんが、免疫に異常が発生する「自己免疫疾患」であることはまちがいありません。

免疫にはストレスが深くかかわっています。ストレスをため込むと免疫力は低下したり異常を起こしたりします。
ストレスの原因は多様で、人間関係のもつれや仕事上のトラブルのほか季節や天候の変動など環境からくるストレスもあります。
季節の変わり目にはストレスからくる疾患が増加する傾向があります。

リウマチの症状に変化が出たときは、病状が悪化した原因が何なのか、ストレスによるものなのかを見極めて治療する必要があります。
リウマチの治療とともにストレスが強いときは、その治療をあわせて行うことになります。
こころとからだのバランスがリウマチの治療においては重要なポイントです。

過労については、身体の疲労が直接発症の原因となったり、症状を悪化させる要因となることは考えられません。
ただし過労が重なり精神的に苦痛となり、そのことからストレスが強くなることは十分注意しなければなりません。
蓄積されたストレスが発症のきっかけになったり、病状を悪化させることも注意しなければならないでしょう。

かつてはリウマチの病状はゆっくりと進行し、発症してから10年くらいから関節破壊がはじまると考えられていました。
しかし最近の研究では、病状の進行が極めて速く病状の初期段階でも関節破壊は起こっているケースが多くあることが明らかになってきました。
初期の症状と思われる兆候が少しでもあれば、早く病院で診察を受けできるだけ早く治療を開始するようにしましょう。

昔は不治の病とされていましたが、今では効果の高い薬が開発され治療方法も大きく進歩しています。病状の進行を抑制することも可能になってきました。
現在の治療方法は、通常の日常生活が送れるようにすることを目標に、「寛解」と「寛解の維持」を目指して行われるようになってきました。

「寛解」は、病状がほぼ消えて病気をコントロールできている状態をいいます。具体的には3つの治療目標があります。
「臨床的寛解」は腫れや痛みがなくなった状態、「構造的寛解」は骨や関節の破壊の進行を抑えることができる状態、「機能的寛解」は支障なく日常生活が送れる状態、の3つの目標がすべて達成された状態を「寛解」といいます。
早期発見、早期治療ができれば「寛解」ではなく「完治」を目標にできるようになっています。

早期発見

まず早期発見、早期治療が最も重要なポイントです。気になる症状が少しでもある時は、専門医に相談し診察を受けるようにしましょう。
初期段階での診断がむつかしいといわれているだけに、専門医の診察は需要です。かかりつけの医師に相談したり、インターネットで近くの専門医を検索するといいでしょう。

具体的な治療は、「薬物療法」「リハビリテーション」「外科的治療」の3つの方法があり、医師と相談また指導の下で症状によって進め方や組み合わせ方が決まります。
薬剤治療が中心になりますが、最近になって画期的な薬が開発され、治療方法も大きく変わってきました。

従来の薬物治療は、病状の進行を抑制することができず、腫れと痛みを抑制することが目的となっていました。
ところが最近になって炎症や関節破壊を進めているサイトカインの働きを抑制する効果をもつ「生物的薬剤」といわれる新しいタイプの薬が登場し、「抗サイトカイン療法」が可能になりました。
「抗サイトカイン療法」は関節破壊抑止に極めて強力な効果を示し、早期治療ほどその効果は高く現れます。
ただしこの「生物学的薬剤」は、従来の薬とくらべ薬剤費が高い(概算で、3割負担で月額1.5万円から3万円の負担)という面があります。
使用にあたっては、医師と相談の上、症状と治療方針を検討することが必要になります。