リウマチの原因を知りましょう
2018.01.18 この記事は約414秒で読めます。

日本の関節リウマチ患者数と男女比について

関節リウマチは、関節の中の滑膜と言う部分が慢性的に炎症を起こして、関節が痛くなったり腫れたりする病気です。

2000年から、関節リウマチに対する患者調査が全国で大規模的に行われています。
調査機関としては、秋田県の秋田大学の調査機関AORA、東京女子医科大学のIORRA、慶応義塾大学のSAKURA Sutudy、相模原病院等のNinJa、京都大学のKURAMAコホート、長崎大学等の早期関節炎コホートがあります。
これらの調査から、関節リウマチの年代別の発症率や男女比、リスク要因などが明らかになってきました。

これらの調査によると、日本の関節リウマチの患者数は、約60~70万人と推計されています。
多くの患者さんが、治療費の公費負担を望んでいるにも関わらず、国の特定疾患に指定されていないのは、他の膠原病や特定疾患と比べると患者数が多いことが、足かせになっています。

リウマチと聞くと、おばあさんの病気というイメージを持つ人が多いようですが、実は70歳以上で発症するケースは、数%ほどしかありません。
このことからも、おばあさんに多い病気と言うのは、大きな誤解です。
男女比は、男子は14%、女性が86%と圧倒的に女性に多いです。
おばあさんに多い病気だと勘違いしてしまうのは、女性に多いからでしょうか。しかし年代別で見てみると、高齢者よりも中年期に多い疾患です。

診断された年代別で見てみると、圧倒的に多いのは40歳代や50歳代です。
40歳代で診断された人が約23%、50歳代で診断された人が約22%、30歳代が17%、20歳代は12%程度なので、30~50歳代で発症する人が6割以上を占めます。
30~50歳代というのは、女性としては育児や仕事や介護などで何かと忙しい時期、女性が人生の中で一番忙しい時期と言っても過言ではないでしょう。

妊娠や更年期をきっかけに発症する人も多く、女性ホルモンとの関連性もいろいろと示唆されています。
女性ホルモンと、何らかの関連性はありそうですが、はっきりとした所まではまだ解明されておらず、研究が続けられています。

子どもがリウマチを発症することはないだろうと思っている人が、大半だと思いますが、10歳代の発症も3%ほどと少ないものの、あります。
また10歳未満の発症も0ではなく、わずかながらあります。
関節リウマチは誰もがおこりうる病気です。特に何かと忙しい時期の女性に多い病気と言えます。
男性はリウマチにならないと思っている人もいますが、これも間違いです。全体の1割強ですが、男性でリウマチもあり得ます。

どのような人が関節リウマチにかかりやすい?

関節リウマチが自己免疫疾患であることは確かですが、根本的なはっきりとした原因まではまだ判っていません。
そのため、何ら予防策もないのかと思われがちですが、関節リウマチになりやすい人と言うのは、判ってきました。

家族や親せきなどの血縁関係がある人に、膠原病や関節リウマチの人がいる場合は、やはりなりやすい要素を持っていると言えます。
妊娠中や更年期の女性もなりやすいと言って良いでしょう。これらは自分自身の努力ではどうすることもできない要因です。

しかし、自分自身で予防できることもあります。それは、喫煙している人は関節リウマチになりやすいことが判っています。
タバコは百害あって一利なしと言われていますが、関節リウマチにおいても、発症のリスクを高めます。喫煙している人は、是非とも禁煙してください。

そして、歯周病がある人も発症リスクが高くなることが判っています。
歯周病は丁寧な歯磨きや定期的に歯石を取ってもらうなどのプラークコントロールで予防できる疾患です。
またもしも歯周病になった場合は、早めにしっかりと治療することで、発症リスクを下げることができるでしょう。

そして、近年はトランス脂肪酸との関連性に関する報告も、多くの学会で発表されています。
トランス脂肪酸は洋菓子や菓子パンを安価に大量生産するために使われている脂に含まれています。
原材料名に加工油脂やファットスプレット、マーガリンと書いてあれば、トランス脂肪酸がたくさん含まれているということです。

トランス脂肪酸には、炎症を促進する働きがあることが判っています。
リウマチは、滑膜の慢性的な炎症なので、リウマチの人はトランス脂肪酸を多く含む洋菓子や菓子パンは控えた方が良いでしょう。

禁煙や歯周病予防や食生活の改善は、医師でなくても患者さんが自分自身でできる対策です。