リウマチの原因を知りましょう
2018.04.22 この記事は約343秒で読めます。

関節リウマチと骨粗鬆症の関係

関節リウマチは身体の関節に炎症が生じることで、浮腫や痛みが現れる疾患であり進行すると全身的にさまざまな合併症を引き起こすことがあります。
その中でも骨粗鬆症は関節リウマチに併発することがある合併症のひとつです。

骨粗鬆症とは骨密度の低下もしくは骨質が劣化することにより、骨の強度が低下して骨折を引き起こしやすくなる疾患または状態をいいます。
この骨粗鬆症と関節リウマチの関係性に触れる前に骨代謝について少し触れます。

骨は他の器官と同じように常に古くなった組織と新しい組織の入れ替えが行われており、これを骨代謝といいます。
骨代謝の過程として、骨は骨が壊される「骨吸収」と骨が作られる「骨形成」の代謝によって血液中のカルシウムを調整しながら骨の強度を作り出しています。
すなわち「骨吸収」では骨を壊す働きをする破骨細胞で骨が壊されることでカルシウムが血液中に増えます。
これに対して「骨形成」では骨を作る働きをする骨芽細胞が血液中のカルシウムを取り込んで石灰化と沈着をさせていきます。
このような代謝が一定に保たれることにより、骨の強度も保たれているということになります。

上記をふまえて関節リウマチが骨粗鬆症を引き起こすことがある原因について、これには関節リウマチの炎症を引き起こす因子であるインターロイキンやTNF‐αなどの炎症性サイトカインの関与が挙げられます。
関節リウマチにおいて、この炎症性サイトカインが増えると骨吸収を促進させてしまい、骨代謝のバランスを崩す要因になっていると考えられています。
つまり骨を破壊する働きが優位になって、骨を作る働きが追い付いていかない状態を引き起こしてしまうということです。
また骨形成に必要なカルシウムについても骨を破壊する働きが優位になると、その分血液中のカルシウムも増えますが、相反して骨形成の過程でカルシウムの取り込みが追い付いていかず、相対的に骨形成が十分行われずに結果として骨強度の低下から骨粗鬆症を引き起こすことに繋がります。

ステロイド薬や不動が原因となりえる場合もあります

上記では関節リウマチが骨粗鬆症を併発する可能性がある原因について炎症性因子の観点から触れました。
しかしながら骨粗鬆症を引き起こす可能性のある原因は他にもあります。
その原因に関与する要因のひとつはステロイド薬の使用、もうひとつは不動が挙げられます。

まずステロイド薬の関与についてですが、ステロイド(副腎皮質ホルモン)薬は抗炎症作用を持つものですが、一方で長期使用などにより骨粗鬆症を引き起こすことがあります。
その理由としては、ステロイド薬を使用し続けることで骨を破壊する働きを促進させる反面で、骨を作る働きを抑制してしまい、その過程において骨量を減少させる作用があるためです。
骨量が減少すると相対的に骨強度も低下することになるため、骨粗鬆症を引き起こす原因に繋がる可能性があるということになります。

次に不動の関与についてですが、不動とはすなわち身体を動かさなくなる、もしくは身体が動かせなくなる状態をいいます。
そもそも身体を動かすことと骨代謝は密接に関係しています。
骨代謝を活性化させて骨形成を促し、骨の強度を保っていくためには骨に対して長軸方向すなわち縦の方向への刺激が重要となります。
したがって骨代謝を促す刺激とは重力に逆らって活動する身体の動きであり、起きて、立って動くといった身体活動を意味します。
これに対して炎症に伴う痛みがあると動かせば痛みがあるために動きたくない、動かせないという悪循環をもたらしやすくなります。
このように身体活動が困難な状態に陥ってしまうと骨への刺激が減少して骨代謝が行われにくくなるため、結果として骨粗鬆症を引き起こしてしまう原因に繋がる可能性があるということになります。